2026年11月05日

日本人が生んだ「奇跡の薬」
コレステロールを下げる薬「スタチン」の物語は、意外にも、一人の日本人研究者から始まります。
1970年代のはじめ、製薬会社の三共(現在の第一三共)に勤めていた遠藤章博士は、ある大胆な仮説を立てました。抗生物質のペニシリンが青カビから見つかったように、カビやキノコの中には、ほかの微生物から身を守るために、コレステロールの合成を邪魔する物質を作るものがあるのではないか――。
遠藤博士は、6000種類ものカビやキノコを一つ一つ調べ上げました。そして1973年、ついに青カビの一種から、肝臓でのコレステロール合成の要となる酵素(HMG-CoA還元酵素)の働きを強力に抑える物質を発見します。これが、世界初のスタチンです。
その後、アメリカの製薬会社メルクが開発した薬が1987年にアメリカで承認され、日本では1989年に三共のプラバスタチンが発売されました。スタチンは瞬く間に世界中に広がり、その一つであるアトルバスタチンは、2000年代には世界で最も売れた医薬品となりました。
最初にはっきりさせておきたいのは、スタチンそのものは、人類の医学史に残る偉大な発明だということです。家族性高コレステロール血症の方や、すでに心筋梗塞を起こした方にとって、スタチンは数えきれないほどの命を救ってきました。遠藤博士の業績は、ノーベル賞に値するとまで言われています。
問題は、薬そのものではありません。その使い方が、本来の対象を超えて、どこまでも広がっていったことにあります。
基準値が動くとき
ビジネスを拡大し続けるためには、薬を飲む人を増やし続けなければなりません。そのための最も強力な方法の一つが、「どこからを治療の対象にするか」という線を動かすことです。
アメリカでは2001年、国のコレステロール教育プログラムが新しい治療指針を発表しました。この改訂によって、コレステロールを下げる薬を勧められるアメリカ人は、それまでの約1300万人から、約3600万人へと一気に増えたと推計されています。
さらに2004年、指針の追補版で、リスクの高い人のLDLの目標値を70mg/dL未満まで下げるという選択肢が示されました。ところが、この追補版をまとめた専門家委員9人のうち8人が、スタチンを製造・販売する製薬企業から講演料や研究費などを受け取っていたことが、報道によって明らかになります。この事実は、批判を受けて後から公表されたものでした。
では、日本はどうだったのでしょうか。
日本では1980年代後半から、総コレステロール220mg/dL以上が「高コレステロール血症」とされてきました。当時のアメリカでは、240mg/dL以上が「高値」、200〜239mg/dLは「境界域」という扱いでした。つまり日本は、アメリカよりも低い値で人々に「異常」の印をつけていたのです。
この基準によって、とりわけ多くの「病人」が生まれたのが、閉経後の女性でした。第1章でお話ししたように、女性は閉経を迎えるとコレステロールが自然に上昇します。しかも日本人女性は、もともと心筋梗塞を起こしにくい。それにもかかわらず、多くの女性が220という線を越えたことで、薬を勧められることになりました。
2007年、日本動脈硬化学会は診断基準から総コレステロールを外し、LDLコレステロールを中心とする現在の基準へと移行します。その後は、第1章で紹介したように、個人のリスクを計算して管理目標を決める方式へと進化してきました。この点は、大きな前進として評価すべきでしょう。
一方、2014年には、日本人間ドック学会などが「健康な人」の検査データから求めた検査値の範囲を公表し、そこに示されたLDLコレステロールの上限が従来の基準値を大きく上回っていたことから、大きな論争が巻き起こりました。どこからを「異常」とするかという線引きが、いかに揺れ動くものであるかを物語る出来事です。
ここで避けて通れないのが、「利益相反(COI)」の問題です。
医学の研究や指針づくりに関わる医師や研究者の多くは、製薬企業から講演料や原稿料、研究費、大学の講座への「奨学寄付金」などを受け取っています。現在の日本の学会では、こうした関係を開示することが求められるようになりましたが、開示されているからといって、影響がなくなるわけではありません。
彼らが意図的に悪事を働いていると言うつもりはありません。しかし、自分たちの研究を支えてくれる企業に不利になるような結論や、薬が売れなくなるような基準の緩和を、積極的に提案するのは容易ではないでしょう。人間である以上、お金の流れは、意識しないうちに判断に影響を与えるものです。
日本では、この構造の危うさが、現実の事件として表面化したこともあります。2013年に発覚した「ディオバン事件」です。
ある製薬企業の高血圧の薬について、大学病院などが行った臨床研究で、データの解析にその企業の社員が身分を伏せて関わり、薬に有利な結果が出るようデータが操作されていたことが明らかになりました。関連する論文は撤回され、この事件をきっかけに、2018年には臨床研究のルールを定めた「臨床研究法」が施行されています。
スタチンの話ではありません。しかし、「薬の効果を示すデータ」と「その薬を売る企業のお金」が近すぎると何が起きうるのかを、私たちに教えてくれる事件でした。
ひとたび薬を飲み始めれば、多くの場合、何年、何十年と飲み続けることになります。手術や抗生物質のように「治ったら終わり」の医療ではありません。症状のない健康な人に、予防という名目で、毎日、長期にわたって薬を使ってもらう。ビジネスの視点から見れば、これほど安定した「継続課金」のモデルは、ほかになかなか見当たらないでしょう。
統計のトリック――「相対リスク」という魔法
「でも、薬を飲めば心筋梗塞を防げるのなら、それでいいのでは?」
そう考える方もいるでしょう。実際、薬の効果は「心筋梗塞のリスクが30%減少」といった、印象的な数字で語られることがよくあります。30%もリスクが減ると言われれば、誰でも「飲んでおこう」と思うはずです。
しかし、この数字の見せ方には、知っておくべき「トリック」が隠されています。嘘ではありません。ただ、最も劇的に見える方法で数字が示されているのです。
分かりやすく、架空の例で説明しましょう。
コレステロールが少し高めの100人を集め、50人ずつ二つのグループに分けて5年間追跡する試験を行ったとします。
Aグループには、効果のない偽薬を飲んでもらいます。Bグループには、本物のスタチンを飲んでもらいます。
5年後、偽薬のAグループでは50人中2人が心筋梗塞を起こしました。スタチンのBグループでは、50人中1人でした。
さて、この薬の効果はどれくらいでしょうか。
全体で見れば、50人中2人だったものが、50人中1人に減っただけです。発症率は4%から2%に下がりました。つまり、薬によって心筋梗塞を免れたのは、全体のうち「2%」の人です。これを「絶対リスクの減少」と呼びます。
言い換えれば、50人が5年間薬を飲み続けて、ようやく1人が心筋梗塞を免れるということです。この「1人を救うために何人が治療を受ける必要があるか」を示す数字を、「NNT(治療必要数)」と呼びます。この例では、NNTは50です。残りの49人にとっては、飲んでも飲まなくても結果は同じだったことになります。
ところが、同じ結果を、こう表現することもできます。
「偽薬では2人、薬では1人。発症が半分になったのだから、リスクは50%減少した!」
計算としては正しいのです。しかしこれは、全体の50人という「分母」を無視して、発症した人の数だけを比べた「相対リスクの減少」です。わずか2%の絶対的な差が、見せ方を変えるだけで「50%減」という劇的な効果に化けるのです。
では、実際の臨床試験ではどうでしょうか。
日本人を対象に行われた代表的な試験に、「MEGA研究」があります。心筋梗塞などの既往がなく、総コレステロールが高めの日本人約8000人を、食事療法だけのグループと、食事療法にスタチンを加えたグループに分け、平均5年あまり追跡したものです。
結果は、「スタチンによって冠動脈疾患が33%減少した」と発表されました。
しかし、実際の数字を見てみましょう。冠動脈疾患を起こした人の割合は、食事療法だけのグループで約2.5%、スタチンを加えたグループで約1.7%でした。絶対的な差は、約0.8ポイントです。NNTに直すと、約120人が5年あまり薬を飲み続けて、ようやく1人が冠動脈疾患を免れる計算になります。総死亡については、統計的に明らかな差は確認されませんでした。
2022年には、スタチンの21の臨床試験をまとめて分析した論文が『JAMAインターナル・メディシン』に発表されました。それによると、スタチンによる相対リスクの減少は、総死亡で9%、心筋梗塞で29%、脳卒中で14%でした。一方、絶対リスクの減少は、総死亡で0.8%、心筋梗塞で1.3%、脳卒中で0.4%にとどまっていたのです。著者たちは、薬を飲んだ人の大部分は、臨床的な恩恵を受けていなかったと述べています。
もちろん、これには反論もあります。臨床試験の期間はせいぜい数年なので、何十年も飲み続けた場合の効果を過小評価しているという指摘です。また、もともとのリスクが高い人ほど、絶対的な恩恵は大きくなります。すでに心筋梗塞を起こした人と、健康な人とでは、同じ「30%減」でも意味がまったく違うのです。
だからこそ、大切なのは「自分のもともとのリスクはどれくらいで、薬を飲むとそれがどれだけ下がるのか」を、絶対的な数字で知ることです。
患者さんの多くは、「薬を飲めば30%の確率で心筋梗塞を防げる」と誤解しています。そして実は、日々の診療に追われる多くの医師もまた、相対リスクで描かれた印象的なグラフに慣れきってしまっています。医師もまた、この「魔法」の影響を受けている一人なのです。
医師は、なぜすぐに薬を出すのか
ここで、医師の側の事情にも触れておきたいと思います。私自身も医師ですから、自戒を込めてお話しします。
日本の外来診療には、とにかく時間がありません。待合室に多くの患者さんが待つなかで、一人あたりの診察に使える時間はわずかです。その短い時間で、食事や運動、睡眠について丁寧に話し合い、生活を変えるお手伝いをするのは、決して簡単なことではありません。「数値が高いので、薬を出しておきましょう」と言うほうが、はるかに早く、確実に数字を下げられるのです。
また、医師はガイドラインに沿った診療を求められます。もし薬を出さずに様子を見ていた患者さんが、心筋梗塞を起こしたら――。そうした不安から、「念のために」薬を出すという判断が生まれやすいのも事実です。
患者さんの側にも、「せっかく病院に来たのだから、薬をもらわないと損をした気がする」という気持ちがあるかもしれません。「生活を変えましょう」と言われるより、「この薬を飲めば大丈夫です」と言われたほうが安心できる、という方もいるでしょう。
こうして、医師の時間のなさ、責任への不安、患者さんの期待、そして製薬企業からの情報提供が重なり合い、「数値が高ければ薬」という流れが、誰か一人の悪意によってではなく、いわば自然に出来上がっていくのです。
この流れを変えるには、医師の努力だけでなく、患者さん自身が、自分の数字の意味とリスクを知り、主体的に治療を選ぶことが欠かせません。本書が目指しているのは、まさにそのお手伝いなのです。
黙殺されてきたスタチンの副作用
どんな薬にも副作用はあります。恩恵が小さい人にとっては、副作用のわずかなリスクが、天秤を大きく傾けることになります。ここでは、スタチンの主な副作用を、できるだけ公平に見ていきましょう。
最もよく知られているのは、筋肉の症状です。
スタチンを飲み始めてから、「足がだるい」「筋肉が痛い」「力が入りにくい」と訴える方は、決して珍しくありません。まれに、筋肉の細胞が壊れて腎臓に深刻なダメージを与える「横紋筋融解症」が起きることもあります。2001年には、海外で死亡例が相次いだことから、あるスタチンが世界の市場から撤退しています。
ただし、筋肉の症状については、興味深い研究結果もあります。
2022年に発表された、大規模な二重盲検試験の参加者約15万人分のデータをまとめた解析では、筋肉の痛みや衰えを訴えた人の割合は、スタチンのグループと偽薬のグループでほとんど変わりませんでした。スタチンによる筋肉症状の増加はわずかで、スタチンを飲んでいる人が訴える筋肉症状の9割以上は、薬そのものが原因ではないと推定されたのです。
また、スタチンの副作用でやめた経験のある人に、スタチン、偽薬、何も飲まない期間を、本人にも分からない形で順番に繰り返してもらった試験では、スタチンを飲んだときの症状の約9割が、偽薬を飲んだときにも現れていました。「副作用が出るかもしれない」という不安そのものが症状を生む、「ノセボ効果」と呼ばれる現象です。
つまり、筋肉の副作用は「ない」わけではありませんが、思われているほど多くはない可能性があります。だからといって、患者さんの訴えを「気のせい」と片づけてよいわけではありません。症状が出たときは、自己判断でやめずに医師に伝え、薬の種類や量を変えるなどの対応を相談することが大切です。
次に、「コエンザイムQ10(CoQ10)」の問題です。
CoQ10は、細胞の中でエネルギーを生み出す「ミトコンドリア」の働きに欠かせない物質です。実は、CoQ10は体内でコレステロールと同じ合成経路の途中から作られています。スタチンはこの経路の入り口を止めるため、コレステロールと一緒にCoQ10の合成も減らしてしまい、実際に血液中のCoQ10は低下することが知られています。これが筋肉の症状や疲れやすさに関わっているのではないかという指摘がありますが、CoQ10を補うことで症状が改善するかどうかについては、研究によって結果が分かれています。
三つ目は、糖尿病のリスクです。
2010年、スタチンの13の臨床試験、約9万人分のデータをまとめた解析が『ランセット』に発表され、スタチンを飲んだ人では糖尿病の発症が9%増えることが示されました。数で言えば、255人が4年間スタチンを飲むと、1人多く糖尿病を発症する計算です。強い効果のスタチンを多い量で使うほど、このリスクは高まると考えられています。
2012年には、アメリカの食品医薬品局(FDA)が、スタチンの添付文書に、血糖値やHbA1cが上がる可能性があることを追記するよう求めました。同時に、記憶障害や混乱といった認知機能に関する訴えが報告されていることも記載されました。これらは多くの場合、薬をやめると元に戻るとされています。一方、大規模な研究では、スタチンが認知症を増やすという一貫した証拠は得られていません。
こうして見てくると、スタチンの副作用は、「誰にでも深刻なことが起こる」というものではありません。しかし、「副作用はほとんどない」と言い切れるものでもないのです。
大切なのは、恩恵と副作用を同じ天秤に載せることです。心筋梗塞を起こしたことのある人や家族性高コレステロール血症の人のように、恩恵が大きい人にとっては、多少の副作用のリスクを考慮しても、飲む価値は十分にあります。一方、もともとのリスクが低く、恩恵がごくわずかな人にとっては、小さな副作用のリスクでも、天秤は簡単に逆に傾きうるのです。
「低ければ低いほどよい」の行き着く先
スタチンの対象を広げる流れは、さらに先へと進みました。
2008年、LDLコレステロールが「正常」な人にもスタチンを使うべきかを調べた大規模試験、「JUPITER(ジュピター)試験」の結果が発表されました。対象は、LDLは130mg/dL未満と高くないものの、炎症の指標であるCRPが高めの人たち約1万8000人です。
試験は、スタチンのグループで心血管病が明らかに少ないとして、予定より大幅に早く、平均2年足らずで打ち切られました。発表された相対リスクの減少は44%。しかし、実際の発症率で見ると、偽薬のグループで年間100人あたり約1.4人だったものが、スタチンのグループで約0.8人になったという差でした。
早期に打ち切られた試験は、効果を大きく見積もりやすいことが知られています。また、この試験は製薬企業の資金で行われ、研究の責任者は、CRPを心血管病の予測に使うことに関する特許の権利者の一人でもありました。この結果を受けて、アメリカでは、LDLが高くなくてもCRPが高い人に、予防目的でスタチンを使う道が開かれます。
興味深いことに、この試験は「炎症こそが重要だ」という本書の主張を裏付ける結果でもあります。ただし、炎症を抑える方法は薬だけではありません。食事や睡眠、禁煙によって炎症の火種そのものを減らすという道は、こうした試験ではほとんど検証されていないのです。
近年は、スタチンよりもさらに強力にLDLを下げる注射薬も登場しました。肝臓がLDLを取り込むための受け皿(LDL受容体)を壊してしまう「PCSK9」というタンパク質の働きを止める抗体薬です。
2017年に発表された大規模試験では、すでに心血管病がある人にこの薬を加えると、LDLは平均30mg/dLという、かつては考えられなかった低さまで下がりました。主要な心血管イベントの相対リスクは15%減りましたが、約2年の追跡期間で、心血管病による死亡や総死亡に明らかな差は見られませんでした。
この種の薬は、家族性高コレステロール血症の方や、スタチンだけでは十分に下がらない再発リスクの非常に高い方にとっては、大きな福音です。しかし同時に、非常に高価な薬でもあります。「LDLは低ければ低いほどよい(The lower, the better)」という合言葉のもとで、どこまでも数字を下げていくことが、すべての人の幸せにつながるのか。立ち止まって考える価値はあるでしょう。
薬が本当に必要な人、慎重に考えてよい人
では、実際にどう考えればよいのでしょうか。私の考えを整理しておきます。
まず、スタチンなどの薬による治療を、医師としっかり相談して続けるべき方々です。
・ 心筋梗塞や狭心症、脳梗塞(アテローム血栓性)などを経験した方
・ 家族性高コレステロール血症の方、またはその疑いがある方
・ 糖尿病で合併症がある方や、慢性腎臓病などで動脈硬化のリスクが特に高い方
・ LDLコレステロールが180mg/dLを超えるなど、著しく高い方
こうした方々にとって、薬は命を守る大切な道具です。自己判断で中止すると、かえって危険が高まることがあります。
一方で、次のような方は、薬を始める前に、立ち止まって考える価値があると私は考えています。
・ 持病がなく、喫煙もせず、血圧や血糖も正常で、LDLだけが基準をやや超えている方
・ 閉経後に、LDLが自然に上がってきた女性
・ 75歳以上で、心筋梗塞や脳梗塞を起こしたことのない方(この点は第7章で詳しく取り上げます)
日本動脈硬化学会のガイドラインも、心筋梗塞などの既往がない人では、まず生活習慣の改善を行うことを原則としています。薬を始めるかどうかは、慌てて決める必要はないのです。
もしあなたが、健診や診察でコレステロールの薬を勧められたら、医師に次のような質問をしてみてください。
・ 私が今後10年間に心筋梗塞や脳梗塞を起こす確率は、何%くらいですか?
・ 薬を飲むと、その確率は何%になりますか?
・ まず食事や運動などの生活習慣の改善で様子を見る選択肢はありますか?
・ 副作用が出たときは、どうすればよいですか?
・ 動脈硬化そのものの状態(頸動脈エコーや血管の硬さの検査など)を調べてから判断できますか?
こうした質問に、丁寧に答えてくれる医師は信頼できます。逆に、「数値が高いから飲みましょう」としか言わない医師であれば、別の医師の意見を聞いてみるのも一つの方法でしょう。
そして、すでに薬を飲んでいる方は、くれぐれも自己判断で中止しないでください。見直しを考えるときは、主治医とよく相談したうえで、数値や体調を確かめながら進めることが大切です。
スタチンを飲むと決めたら
医師とよく話し合った結果、スタチンを飲むと決めた方もいらっしゃるでしょう。それは、十分に考え抜かれた一つの選択です。その場合に心に留めておいていただきたいことを、いくつか挙げておきます。
まず、薬を飲み始めても、生活習慣の改善は続けてください。薬はLDLを下げますが、炎症の火種である高血糖や喫煙、高血圧、睡眠の問題まで解決してくれるわけではありません。
次に、筋肉の痛みやだるさ、尿の色が濃くなるといった変化があれば、早めに主治医に伝えてください。まれではありますが、重い副作用の早期発見につながります。
また、グレープフルーツのジュースは、一部のスタチンの血液中の濃度を高めることがあります。ほかの薬やサプリメントとの飲み合わせも含めて、気になることは薬剤師に相談しましょう。
そして、薬を始めたあとも、「この薬は今の自分に必要か」を、定期的に主治医と見直していくことが大切です。年齢や体の状態、暮らしの変化によって、最善の選択は変わっていくものだからです。
薬を売る側だけでなく、「数値を下げたい」という私たちの不安につけ込むビジネスは、ほかにもあります。次章では、毎日の食卓を舞台にした、もう一つの巨大なビジネスに目を向けてみましょう。
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大阪府吹田市長野東19番6号
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